【フラワーアレンジメントの作り方】バリエーション豊富な「クレッセントアレンジメントの基本形」

クレッセントアレンジメントは、三日月形のアレンジメントです。

イギリススタイルのクレッセントアレンジメントは、三日月が下を向いた形になります。

中心からふわりと広がるように花が入り、三日月の弧のラインがやわらかくエレガントなアレンジメント です。

クレッセントアレンジメントは背面には花が入っていないので、前側から鑑賞するデザインになります。

後ろが壁や窓になっているところに飾ってください。

玄関の下駄箱の上に飾ると、明るく華やかな空間を演出することができ、家族をはじめ訪れた方にも喜ばれると思います。

クレッセントアレンジメントは基本の作り方を覚えると、形を崩したり、サイズや花材を変えたりいろいろなアレンジメントに応用することができます。

今回の記事では、イギリススタイルフラワーアレンジメントの基本形「クレッセントアレンジメント」の作り方をご紹介します。

この記事を参考にして基本の形を練習し、ご自分の好みのバリエーションを楽しんでみてください。

「ラウンドアレンジメント」と「オーバルアレンジメント」の作り方も紹介しているので、参考にご覧ください。

準備するものなどは、「ラウンドアレンジメント」や「オーバルアレンジメント」と重なる内容も多いです。

「クレッセントアレンジメントの作り方」から読みたい！！という方はこちらからどうぞ＞＞＞

準備するもの

道具について

フラワーアレンジメントの道具については、下記のものを準備してください。

①フラワーアレンジメント用の器

②オアシス（フローラルフォーム）

③オアシスを切るナイフ（パン切り包丁で代用可能）

④フラワーアレンジメント用ハサミ

⑤吸水などに使うボール

「準備する道具について」は、下記の記事で詳しく説明しているのでご覧ください。

花材について

【花】

①花が大きくメインとなるもの（バラ、ヒマワリ、トルコキキョウ、カーネーションなど）　５本
　※花が数個付いたトルコキキョウは、切り分けて使うことができます。

②メインのものよりも小さめの花（スプレーカーネーション、スプレーバラ、スプレーマム、ブルースター、スイートピー、クレマチス、小ぶりのバラやガーベラなど）　３〜６種　６〜１５本ほど
※スプレー咲きの花も切り分けて使うことができます。

③締めの花（アレンジメント全体を引き締めるための大きな花・・・アジサイ、大きなガーベラ、ドラセナなど）　　１本
※大きな花がない場合は、①の花をもう１本多く準備して締めの花に使うこともできます。

＜スプレータイプの花とは＞

スプレータイプの花は、１本の茎が枝分かれした先に花が咲きます。

【グリーン（葉物）】

イギリススタイルフラワーアレンジメントでは、グリーンをたくさん使いナチュラルな感じに仕上げます。

グリーンには、ローズマリー、ローズゼラニウム、ミント、バジル、ラベンダーなどのハーブも使うことができます。

また、アイビーやハツユキカズラ、オリーブ、ユーカリもよく使います。

庭やプランターで育てているものがあれば、アレンジメントに加えてみてください。

お店で購入する場合は、マルバルスカス、イタリアンルスカス、ソケイ、リキュウソウなどが使いやすく長持ちします。

特に「マルバルスカス」は、初心者さんにもオススメの扱いやすく、とても日持ちの良いグリーンです。

「マルバルスカス」についての記事も参考にご覧ください。

クレッセントアレンジメントの作り方

今回は直径15cm、高さ19cmの器を使い、出来上がりサイズが、横幅約５0cm、器の口からの高さ約３０cm、奥行き25cmの「クレッセントアレンジメント」を作ります。

オアシスを器にセットする

アレンジ用の器の大きさにカットしたオアシスを十分に吸水させてセットします。

「オアシス基本の使い方」については、こちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

グリーンで輪郭を作る

イギリススタイルフラワーアレンジメントでは、初めにグリーンでデザインの輪郭を形作ります。

オアシスにめやすの線を付ける

器にセットしたオアシスにパン切り包丁などの背を使って、十字の線と後ろ1／4ぐらいに線をつけます。

写真手前の線は、オアシスに初めから付いている線ですがこの線も使います。（手前から1/３ぐらいのところ）

背面中心のグリーンを挿す

付けた線に合わせてグリーンを挿します。

初めに背面中心のグリーンを挿します。

今回は仕上がりサイズの高さが器の口から30cmなので、グリーンを30cmほどにカットして水切りをします。
（高さをもう少し低くすると、よりシャープな三日月形に仕上げることができます。）

アレンジに使うグリーンや花は、オアシスに挿す前に茎を水の中で斜めに1cmほど切ります（水切り）。

水切りをすることで茎の断面積が広がって水が上がりやすくなり、花が長持ちします。

背面のグリーンを挿すときは、少し後ろに倒すように挿すと、柔らかく広がった空間を演出できます。

左右のグリーンを挿す

次に左右のグリーンを挿します。

左右のグリーンは、器の直径の２倍ほどにカットします。

左右のグリーンも真っ直ぐ平行に挿すのではなく、少し手前と下に下げて柔らかなラインを出すようにします。

イギリススタイルフラワーアレンジメントでは、ナチュラルなアレンジメントに仕上げるために、左右非対称に花材を使います。

そのため、左右のグリーンは違うものを使います。

手前中心のグリーンを挿す

器の直径の長さでグリーンを切り、手前中心に挿します。

空いているところをグリーンでつなぐ

ここまでに挿したグリーンの先端をつなぐように、間にグリーンを挿していきます。

グリーンの先端が、ピンクと黄色の線にくるように挿していきます。

メインの花を挿す

グリーンで輪郭が作れたら、中心となるメインの花（5本）を挿します。

1本目のメインの花を、背面のグリーンと同じぐらいの長さで切ります。

メインの花の1本目を手前の線の中心に、花が正面を向くように挿します。


中心の花の周りに、長さや挿す角度、花の向く方向などを変えて、残りの4本を挿します。

中心のメインの花より後ろ２本は、茎を長く花が高い位置にきます。

手前2本は、少し短くなるように挿すとバランスが良くなります。

小さめの花を３箇所に挿す

中心と左右の下側３箇所（ピンクの三角エリア）にメインの花よりも小さな花を挿します。

花を挿していく時は、初めに挿したグリーンにそわせるように挿し、グリーンの輪郭からはみ出さないように気をつけてください。

花も左右非対称に挿していきます。

フジバカマは水が上がりやすいように、水切りをした後、表皮を削って先を半分に割ってからアレンジに使います。

締めの花を挿す

中心のメインの花の左下に、締めの花（大きくてインパクトのある花など）を挿します。

締めの花はアレンジメント全体を引き締め、メリハリがつきます。

今回は、ドラセナを締めの花に使っています。

残りの空間に花を挿す

残りの空間３箇所（ブルーの三角エリア）に、小さめの花を挿します。

スプレータイプの花は、空いている空間の広さ、高さに合わせて切り分けて使います。
（小さな花一つひとつに切り分けなくても大丈夫です。）

グリーンでオアシスを隠す

全ての花を挿し終わったら、オアシスが見えているところに短く切ったグリーンを挿してオアシスを隠します。

この時、グリーンが花より高く出ないように気をつけてください。

クレッセントアレンジメントは後ろ側のオアシスが丸見えになっているので、忘れずにグリーンで隠してください。

前側も左右、正面、上からなどよく見て、オアシスが見えていたら短く切ったグリーンを挿します。

以上で「クレッセントアレンジメント」の完成です！！

【今回使用した花材】

メインの大きな花…バラ（スウィートアバランチェ）

締めの花…ドラセナコーディライン（パープルコンパクター）

小さめの花…フジバカマ、小ぶりのバラ、スプレーバラ（ウエディングドレス）、トルコキキョウ（アンバーダブルバーボン）、シュウメイギク

グリーン…マルバルスカス、ローズマリー、アイビー、ラベンダー、ソケイ
（ローズマリー、アイビー、ラベンダーは庭で育てたもの）

まとめ

イギリススタイルフラワーアレンジメントの「クレッセントアレンジメント」の作り方をご紹介しました。

「クレッセントアレンジメント」は花材を変えるだけでなく、左右の長さを変えて変形の三日月形にアレンジしたり、高さを低くシャープな三日月形にしたり、形のバリエーションをいろいろと楽しむことができます。

この記事を参考にして基本の形に慣れたら、ぜひいろいろなバリエーションの「クレッセントアレンジメント」を楽しんでください。